ビタミンの力で、肌と心をポジティブに

知らないと損⁈レチノールとナイアシンアミドの相乗効果

今、注目を集める美容成分「レチノール」。
実は、レチノールと一緒に使用すると、相乗効果を示す成分があるって知っていましたか?

青山ヒフ科クリニック院長でビタミンC研究の第一人者である亀山先生に、詳しくお話を伺いました!

そもそもレチノールは肌にどのように作用する?

 

レチノールは皮膚の中では、91%がパルミチン酸レチノールで存在し、レチノールの中でも一番安定性が高く刺激性の少ない成分です。

 

パルミチン酸レチノールが、肌の中で使用されるときに、下記の図のように、レチノールに変換後、レチナールを経てレチノイン酸になります。

この図だけを見ると、「レチノイン酸をそのまま肌に塗布すればいいのでは?」と思われがちです。
しかし、そのままレチノイン酸を肌に塗布すると、刺激が強く、赤みや皮むけを引き起こすレチノイド反応(通称「A反応」)が出やすくなってしまいます。

よって、赤みや皮むけが気になる人や、肌が敏感な人がレチノール化粧品を選ぶ際には、皮膚への刺激が少なく、なおかつ皮膚の中にも多く存在しているパルミチン酸レチノールが配合されたものがオススメです。

 

ナイアシンアミドがあると、レチノールの変換に相乗効果を発揮!

レチノールからレチナール、レチナールからレチノイン酸への変換は、「レチノールデヒドロゲナーゼ」という脱水素酵素により行われます。

この脱水素酵素は、ナイアシンアミドがあることで、酵素としての作用をより活性化します。

 

そのため、
レチノールと一緒にナイアシンアミドが配合された化粧品ですと、レチノールの効果を効率よく発揮するのです。

肌へのメカニズムを知り、効率よく美肌を目指しましょう!

 

 

▼▼もっと詳しく知りたい!という方は▼▼
青山ヒフ科クリニック院長:ドクター亀山のブログを読んでみましょう!
・パルミチン酸レチノールはビタミンABCとグルタチオン併用で刺激なく、毛穴を閉じ赤みを低下します
https://ameblo.jp/aoyamahihuka/entry-12785770109.html 

 

【取材協力】青山ヒフ科クリニック院長 皮膚科専門医 医学博士 亀山孝一郎
1980年北里大学医学部卒業。
その後、北里大学皮膚科に入局。1986年1月~1989年5月まで、世界最高峰の研究機関である米国立衛生研究所(National Institutes of Health, NIH)にて、メラニンの生成について最新研究に没頭。1999年に、ニキビは感染症であるというそれまでの常識を覆す。“ニキビは感染症ではない、皮脂の過剰分泌を背景とした活性酸素病であり、アクネ菌はその悪化因子である”という趣旨の論文を発表。同年、医療法人社団星美会 青山ヒフ科クリニックを開業。また、ビタミンCの誘導体が天然型の何倍も肌に吸収されることを、世界ではじめて証明した。いまでこそニキビにビタミンCが効くことはあたりまえになったが、“ビタミンCのニキビに対する効果”という論文は当時驚きを持って迎えられた。
2020年5月発売「毛穴道」(講談社)を監修。