ビタミンの力で、肌と心をポジティブに

緊張すると手が荒れる!?

「仕事が忙しくなったら、妙に手が荒れるようになってきた」という方がたくさん来院されます。
これらは、水仕事をして角層の水分や油分がなくなって、乾燥して荒れる普通の手湿疹とは症状が微妙に異なります。

汗は、気温が暑いと自然と出ます。
でも、緊張したりビタミンCやB群が不足している時でも手のひらや足の裏に汗をかくのです。

よく「手に汗握る」と言いますね。

人は緊張すると、手のひらや足の裏に汗をかく性質を持っているのです。
緊張状態では交感神経が優位となります。

一番極端なのは、交感神経優位状態がぶつかり合うことです。
手のひらに汗をかいた状態で棍棒を握っても、手が滑らないようになります。
足の裏にも汗をかいて、軽快なフットワークでも滑らないようになります。
バトル状態が軽度継続するのが、発汗の役割なのです。

私も外来診療をして忙しくなると手のひらや足の裏にジワーッと汗が出てきます。
神経の集中を高め、眼の周りに ヒアルロン酸やディスポート注射をしていても、足の裏などに汗が出てくるのが実感できます。
うまくストレスを消化できない、あるいは自律神経のバランス が崩れる、そしてビタミンCやB群などの不足が起こると、とめどもなく汗をかくようになります。

ビタミン不足と自律神経のバランスの崩れで、非常に汗をかきやすい「多汗症」という状態です。
自分で汗の量が増えたという実感がなくても、汗が増加してしまいます。
汗は汗腺で作られて、汗管を通じて皮膚の表面に分泌されます。汗管の最後には角層があります。あまりに汗が多いと角層がふやけて詰まってしまいます。
でも、汗は下から出てきます。汗は外に出るべき異物です。
その結果汗が皮膚に溜まるため、しばしば痒みを起こします。 また、上にある角層を破壊して皮膚の表面が乱れ、肌荒れがおこるのです。
それを外から見ると、細かいビーズが皮膚に埋まったように見えます。

このような手の湿疹を「異汗性湿疹」といいます。右の写真の方は、きっとお仕事の最中緊張しているのでしょう。
これがひどくなると、肌荒れが進行し、炎症をおこして赤くなってきてしまいます。
ほとんどの方はストレスのサインである、ニキビ、皮脂漏性皮膚炎を合併しています。
ストレスを減らす治療とスキンケアで、快適な日々を過ごせることでしょう。

ビタミンC療法の第⼀⼈者 ドクター亀山

皮膚科専門医 亀山孝一郎
医師、医学博士

 

北里大学医学部卒業、世界最高峰の米国立保健衛生研究所(NIH)でメラニン生成についての最新研究に専念。
1999年に、ニキビは感染症であるというそれまでの常識を大きく覆す。
同年、医療法人社団星美会 青山ヒフ科クリニックを開業。
2002年6月オリジナル化粧品ドクターケイを発表。