ビタミンの力で、肌と心をポジティブに

最強の美肌成分“ビタミンC”。効果をさらに発揮するには??

最強の美肌成分と言われる“ビタミンC”。
まずはその効果をおさらい!

ビタミンCが持つ美肌効果

ビタミンCはこんな肌悩みに効果を示します。

  • シミ
  • くすみ
  • シワ
  • たるみ
  • ニキビ
  • 赤ら顔
  • 毛穴の開き
  • 乾燥

このように、あらゆる肌トラブルに効果を示す最強の「抗酸化成分」であり、「代謝促進成分」なのです!

ポイントは“皮脂分泌の抑制”!!

なぜビタミンCが、こんなにも多くの肌悩みに効果を示すのでしょうか?
ここでポイントとなるのが、誰もが持ち合わせている“毛穴”と“皮脂”が関係しています。

そもそもなぜ“毛穴”と“皮脂”が存在しているか、考えたことはありますか?
話は原始の時代まで遡りますが、当時の厳しい環境でも肌の乾燥を防ごうと、毛穴から“皮脂”という天然の保湿剤を分泌して、人間の体は環境に適応してきました。
特に顔は、どんな環境下でも常に露出していることが多く、乾燥から身を守るために“皮脂”を分泌する毛穴が多く存在するといわれています。
顔の中でも、鼻や額は先端にあり、特に温度が下がりやすい部分ですので、多くの毛穴が存在するのです。
現代でもその名残で、顔には多くの毛穴が存在するのですが、様々なことが発展した現代では、昔ほど“皮脂”に頼らずとも不自由なく生活でき、“皮脂”“毛穴”の必要性を感じることが少なくなりました。

そして、肌トラブルを抱える多くの人は、

  • 食生活の急激な変化
  • 運動不足
  • 睡眠不足
  • 様々なストレス

などによって、さらに皮脂分泌が過剰になり、毛穴の開きだけでなく、更なる肌トラブルを招くという、負のスパイラルに陥っている方が大変多い印象です。

このように、“皮脂”の分泌を抑制するということが、肌トラブルを解消へと導くポイントなのです。

そして、“皮脂”の分泌を抑制する成分として有名なのがビタミンCです!
ビタミンCは皮脂分泌を抑制して、コラーゲンを増加させたり、エンドルフィンという幸福ホルモンの合成を促進します。
また、エンドルフィンは皮脂分泌を促進する男性ホルモンを抑制しますので、ホルモンの乱れからくる肌トラブルにも効果を示します。

ビタミンCが持つ作用をさらに発揮するには?

では、ビタミンCが持つこれらの作用をさらに強く発揮するにはどうしたらいいのでしょうか。

1.皮膚に入るビタミンCの量を増加させる

まず最初の方法は“皮膚に入るビタミンCの量を増加すること”です!
ビタミンCは皮膚だけでなく全身の臓器で必要不可欠な成分ですので、内服でもしっかりとビタミンCを摂取し、常に不足しがちなビタミンCを補う必要があります。
さらに皮膚は、紫外線などの外的ストレスを受ける唯一の臓器であり、そのストレスによって発生した炎症を抑えようとビタミンCが使用されます。
そのため、内服と合わせてビタミンC化粧品を使用し、効率的に肌へビタミンCを届けることが大切です。

2.ビタミンB群やビタミンAと一緒に摂取する

そして2つ目の方法が、
“ビタミンB群やビタミンAと一緒に摂取すること”です!
ビタミンB群やビタミンAはビタミンCと一緒に使用することで、強力にミトコンドリアを活性化し代謝を上げつつ、老化や皮脂分泌の原因となる活性酸素を消去して、強い皮脂分泌抑制作用とコラーゲンの合成促進作用を発揮します。

特にビタミンB3はナイアシンアミドとも呼ばれる成分で、抗シワ・美白の有効成分としても知られている成分です。ビタミンB3は、糖質、脂質、アミノ酸の代謝を上げて、細胞内の酸化ストレスを低下させるために大変重要な働きを示す、必須物質です。

ビタミンCだけではなく、ビタミンB群やビタミンAと一緒に摂取することを心掛け、美肌を目指しましょう。

また、ビタミンB群やビタミンAの他にも、ビタミンCと一緒に摂取することで、更なる皮脂分泌の抑制が期待できる成分がありますが、その点についてはまた新たなトピックでお話出来たらと思います!

 

 

【取材協力】青山ヒフ科クリニック院長 皮膚科専門医 医学博士 亀山孝一郎

1980年北里大学医学部卒業。
その後、北里大学皮膚科に入局。1986年1月~1989年5月まで、世界最高峰の研究機関である米国立衛生研究所(National Institutes of Health, NIH)にて、メラニンの生成について最新研究に没頭。1999年に、ニキビは感染症であるというそれまでの常識を覆す。“ニキビは感染症ではない、皮脂の過剰分泌を背景とした活性酸素病であり、アクネ菌はその悪化因子である”という趣旨の論文を発表。同年、医療法人社団星美会 青山ヒフ科クリニックを開業。また、ビタミンCの誘導体が天然型の何倍も肌に吸収されることを、世界ではじめて証明した。いまでこそニキビにビタミンCが効くことはあたりまえになったが、“ビタミンCのニキビに対する効果”という論文は当時驚きを持って迎えられた。
2020年5月発売「毛穴道」(講談社)を監修。